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5x86
486プロセッサの上位互換CPUの総称。AMD社とCyrix社のものがあり、IBM社のものはCyrix社のライセンス生産である。AMDが動作クロックを内部4倍速にして高速化を図ったのに対し、Cyrixはアーキテクチャに改良を加え、3倍速ながらAMDの性能をわずかに上回ることに成功している。Cyrix6x86の仕様を流用した「分岐予測」を有効にすると驚異的なポテンシャルを引き出すことが出来るが、惜しいことにバグがあり実用面から言って使用不能に近い。あー、残念だ。目茶目茶速いのに。4倍速版もエンジニアリングサンプルとして一時期市場に出回ったが、今では幻のCPUとなっている。なおCyrixの5x86はライトバックキャッシュ(ソフト的に制御可)を有効にしないと本来の力を発揮することは出来ない。一方AMDはライトスルー(ライトバックキャッシュを無効にした状態。AMD5x86のライトバックキャッシュはハードによって制御する。)でもIntelDX4(内部3倍速)より性能は良い。(1997年12月現在、AMDの製品は7980~9980円程度で売られている。I・O-DATAから製品として出ているものを除くと在庫はほとんど無い。CyrixおよびIBMのものでCPU単体で売られているのは秋葉原で数軒となっている。)
FreeBSD
98互換機上での動作が確認されているUNIX(仕様が公開されているオペレーティングシステムで、様々なバージョンがある)のこと。本来AT互換機(DOS/V機)上での動作が前提であるが、有志が98アーキテクチャ上で動くようにパッチを当てたものが出回っている。ネットワークから入手することも可能である。しかしサイズが大きいので書店で販売されているCD-ROM付きのものを買った方が無難。翔泳社の『FreeBSD徹底活用』が有名。WINDOWS95よりは要求するスペックが低いというのはあくまでもX-WINDOW(UNIX上のウインドウシステム)を使わない場合である。
MD926RS
緑電子社の高速シリアル&SCSI2の機能を併せ持ったCバス用の拡張ボード。拡張スロットが少ない機種にはありがたい存在。現在もドライバーやファームウェアがバージョンアップされ続けている。SMIT転送のSCSIボードよりもCPU占有率は少ないのだが、体感的には今一つ。486DX4搭載機ぐらいになるとSMITのボードの方が高速のようだ。書き込みがやや遅いのがネックである。
PCRB02
エプソン純正のメモリボード。エプソン独自のSIMM以外にJEDEC仕様のメモリをサポートしている。互換ボードとしてアイオー・データからEP-RB02、メルコからERF等が発売されていた。PCRB01という下位ボードはエプソンSIMMしか認識しないので、中古で見つけた方は要注意。増設したメモリーボードに載せたメモリはアクセススピードが異様に遅いのが残念なところ。そこでマザーボード上にメモリを増設しようとした方もいたようだが成功例は(多分)無い。
PCSKB5
エプソン純正の独自仕様ローカルバス用ビデオボード。486機では搭載メモリが56MB(正確には55.6MB)に制限される。RAMDAC分離型なので画質に優れるのが長所。ドライバはカノープス社製。RAMDACを筆頭に発熱量がT64ELよりも激しい為、クロックアップ耐性は低めである。もっとも私のSRは初期ロットのものなのでローカルバスに不具合があるモデルの可能性が高い。
T64EL
カノープス社製のエプソン独自仕様ローカルバス用ビデオボード。486機では搭載メモリが32MB(正確には31.6MB)に制限される。画質・速度の総合力でPCSKB5に匹敵する傑作。PCSKB5が中古で出てくることが少ないことから、コストパフォーマンスを含めると事実上のナンバーワンである。
VEM486
知る人ぞ知る傑作メモリドライバ。フリーソフトながらCyrix5x86のキャッシュ制御機能を持つ。一次配布場所はZob Stationという草の根BBS。Niftyにも存在するがバージョンが古く使い物にならない。現在バージョンアップはストップしている。
WAP-EP
メルコ社製のエプソン独自仕様ローカルバス用ビデオボード。ローカルバスが見捨てられていく中で最後まで販売が続けられた製品でもある。WAP-EP2とEP4があり、数字がビデオメモリの量を表わしている。多色表示のできるローカルバス用ボードとしてのコストパフォーマンスは悪くなかった。が、いかんせん画質が悪く、ドライバーの質にも閉口させられた。その結果、私はメルコというメーカに不信感を持ち続けることになる。
クロックアップ
広義にはパソコンの性能アップを自己責任において行なうこと。狭義には水晶発振子を周波数の高いものに換えること。ほとんど全てのコンピュータはクロックと呼ばれるものを信号処理のペースメーカーとして持っている。電圧を上げればモーターの回転速度が上がるように、周波数が上がれば関連した電子機器の動作速度が速くなる。すなわちCPUの処理能力やメモリアクセスのスピードが向上し性能アップにつながるのである。しかし副作用も多く、ハングアップの多発やメーカーの保証が受けられなくなるなど禁断の手法に属するものだ。使えなくなると困るマシンでは行なわない方が無難。より高位を目指すならばマザーボード上のメモリ換装などの超絶技巧が必要。